2019年8月1日(木)
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燃え盛るような暑い日々、ふう。2019年8月号をお届けします。
前号に引き続き、流浪の詩人シュテファン・バチウ(Ștefan Baciu, 1918–1993)を紹介します。その足跡を追って、ルーマニアからスイス、ハワイへと旅を続ける研究者・阪本佳郎さんの詩の連載の第2回を掲載します。
また、映像人類学者の川瀬慈さんの詩を紹介。この作品は、2019年1月6日、京都で開催された集い「黙示の時代の詩魂——シュテファン・バチウ生誕百年によせて」の中で発表・朗読されました。
今号編集中に、川瀬さんの著書『ストリートの精霊たち』(世界思想社)が、第6回鉄犬ヘテロトピア文学賞を受賞したとのお知らせが届きました。おめでとうございます!
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詩のリレー連載「食べることは歌うこと」。畑を耕す人、パンを焼く人、ハーブを育てる人、カフェを営む人。ローカルで生活を営み、広い意味で「食」にかかわる仕事をする人に、「食べること」をテーマにして詩のことばを寄せていただきます。
第9回にご登場いただくのは、編集者・ライターの青山ゆみこさんです。青山さんはホスピスの食の取り組みを取材した『人生最後のご馳走』(幻冬舎)の著者。リレー連載の企画に、エッセイで参加してもらいました。人と人のかけがえのない関係の中にそっと置かれた、ごはんとことば。
編集者・ライターの太田明日香さんの「Hello folks」は、2年間のカナダ滞在経験をめぐる詩とエッセイの連載。第9回のテーマは「食事と家族 」の後編です。大阪の「団欒子ども食堂」やココルームが営むゲストハウス・カフェのまかないごはんを取材。
太田さんが編集した本、『よい移民——現代イギリスを生きる21人の物語』(ニケシュ・シュクラ/編、栢木清吾/訳、創元社)が刊行されました!
佐々琢哉さんの「巡礼となりて」。高知県の四万十山暮らし、素朴で質素な営みを願う日々を詩とエッセイでつづります。第6回のテーマは「文月 旅先にて」。トゥバ共和国から原稿が届きました。記憶の中の「美しさの包み」を一つずつ開いていくようなエッセイです。
サウダージ・ブックス代表でライターの浅野佳代の連載「Walkabout」も更新しています。表紙のイラストは、画家の nakaban さんの作品。「コップ」の絵のシリーズを、月替わりで寄せていただきます。梅雨明け、夏の夕方の光のなかで。(アサノタカオ)
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2019年8月10日(土) 追記
特別寄稿として、「中学生読書日記 韓国文学編」を掲載します。編集人が聞き手になり、中学生の娘(ま)にファン・インスクの小説『野良猫姫』の感想をインタビューしました。
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